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2014年9月17日水曜日

経口血糖降下薬

☆経口血糖降下薬
cf)経口血糖降下薬でもコントロール不良な場合は専門医紹介するが、以前にインスリン使用していた場合はランタスを眠前に4単位から開始してもよい(眠前の血糖測定は必須。)
<基本>
・やせ型(インスリン分泌不全):
 ①エクア1回50mg1日2回
 ②無効ならアマリール1回0.5mg1日1回を追加
・肥満型(インスリン分泌正常):
 ①ネシーナ1日1回25mg
 ②無効ならアクトス15mg~30mg3錠分1朝食後またはメトグルコ250mg(メルビン)3錠分3毎食後を追加
・標準体型:
 ①ジャヌビア1日1回50mg(最大100mg)
 ②無効ならセイブル50mg3錠分3~75mg3錠分3毎食直前を追加
・腎機能障害あるとき:
 トラゼンタ5mg1錠分1
<処方例>
・エクア50mg1T/1x-2T/2x、メトホルミン250mg2T/2x-6T/3x、オイグルコン2.5mg0.5T/1x-3T/3x、ジャディアンス10mg/1x-25mg/1x
<経口血糖降下薬>
・ファスティック90mg3錠分3毎食直前
  ナテグリニド。フェニルアラニン誘導体。血糖非依存性速効型インスリン分泌促進。食後高血糖の時。
・セイブル50mg3錠分3~75mg3錠分3毎食直前
  αグルコシダーゼ阻害薬。小腸での2糖類分解酵素阻害薬。糖吸収を抑制。
cf)αGIは腸内ガス増えて腹部膨満になることあり。低血糖時にブドウ糖を経口摂取しても血統改善が難しいときあり。
・アクトス15mg~30mg3錠分1朝食後
  チアゾリジン系。PPARγ転写因子を活性化させ幼若脂肪細胞を増加、アディポネクチンを分泌、GLUT4をupregulateさせる。副作用は肥満、心不全(∵腎でのNa再吸収促進)、浮腫、膀胱癌、骨粗鬆症。アクトス使用中のBNP測定にはコメントが必要(例:アクトス投与中で心不全の有無を判定するため)。
cf)アクトスと膀胱癌について
・アクトスを約3100人に1年間投与すると膀胱癌が1人発生する。
・膀胱癌の患者の約10%がアクトスを内服していた。
・アクトス内服中の膀胱癌患者5人のうち3人は内服と無関係。
・下肢浮腫リスクは公表は4%だが、実際は40%。
・DMに合併するNASHに有効なDM薬はアクトスのみ。
参考論文)
Tuccori M, et al. BMJ. 2016;352:i1541.
Korhonen P, et al. BMJ. 2016;354:i3903.
Levin D, et al. Diabetologia. 2015;58:493-504.
Lewis JD, et al. JAMA. 2015;314:265-277.

・メトグルコ250mg(メルビン)3錠分3毎食後
  ビグアナイト系。腎不全時には注意。副作用は乳酸アシドーシス。1回500mgまで増量可能。
 注)造影CT時は2日前~2日後まで休薬(緊急時は造影後2日間の休薬のみでも可)
cf)メトグルコの特徴:
 ・バイオアベイラビリティは50%→下痢、悪心(用量依存性、耐性あり)∴腸管での糖吸収抑制
 ・小腸上皮のASBT(apical sodium dependent bile acid transporter)を阻害し、胆汁酸の再吸収を抑制→胆汁酸は下部消化管のL細胞の受容体に結合しGLP-1の分泌を増加∴メトホルミンはDPP-4阻害薬と相性が良い
・ジャヌビア/グラクティブ50mg~100mg1錠分1朝食後
  高血糖時にのみ作用するインスリン分泌促進物質であるインクレチン(GLP-1)を分解するDPP4を阻害する。他の経口血糖降下薬が無効な場合。
cf)DPP4I効果低いなら少量SU剤アマリール0.25-0.5mg/グリミクロン20-40mgを追加。
注)肝硬変にエクアは禁忌で少量SU剤かαGI、グリニドを使うがインスリン強化療法が無難。
・トラゼンタ5mg1錠分1
cf)同じDPP4阻害薬でもトラゼンタは肝腎機能低下あっても用量調節の必要ないため、第1選択で使える(eGFR<60であればトラゼンタに変更か薬剤変更せずに減量を)。
注)インスリン分泌能を調べてから使う。
 ・血糖降下薬の効果が乏しく、空腹時CPR0.5ng/ml以下ならインスリン導入を。
 ・インスリン導入はCPI(CPRindex)=CPR(ng/ml)/FBS(mg/dl)×100で0.8未満もしくはCPR0.6未満、ΔCPRが0.9ng/ml以下。
・メキシチール100mg3錠分3
糖尿病性神経障害に伴う自覚症状(自発痛、しびれ感)の改善。第I群の抗不整脈薬でもあるので重篤な心不全やペースメーカー未使用のII~III度のAVブロックには禁忌。
cf)糖代謝関連の検査項目
・ΔCPR=グルカゴン1㎎静注5分後の血中Cペプチド濃度-早朝空腹時の血中Cペプチド濃度
・1,5-AG:食後過血糖を評価。数日間の尿糖の指標。14以上:正常、10-13.9:優良、6-9.9:良好、2-5.9:不良、1.9以下:極めて不良。
・DU-CPR:1日畜尿中に排泄されたCペプチドを計測。正常人におけるインスリン基礎分泌の指標。70-100が基準。
・HOMA-IR:インスリン抵抗性の指標。血糖値140mg/dl以上では参考値。1.6未満が正常で、2.0以上で抵抗ありとする。インスリンを使用している患者では計算しても意味がないので算出しない。HOMA-IR=FBS×IRI/405
・HOMA-β:インスリン分泌能の指標。血糖値130mg/dl以上では参考値。40を切っていたらインスリン分泌能は低下していると判断する。インスリンを使用している患者では計算しても意味がないので算出しない。HOMA-β=(IRI×360)/(FBS-63)
・CPRIndex(CPI)=空腹時CPR÷空腹時血糖×100。グルカゴン負荷試験・検査前のデータを使用する。1.2以上は内服薬による治療が可能。0.8以下はインスリン治療が必要。インスリンを使用している患者では計算しても意味がないので算出しない。
・空腹時CPR:基礎インスリン分泌の指標。2-2.5が基準。1を切ればインスリン治療がベター。0.5を切るとインスリン依存状態。
・空腹時IRI:基礎インスリン分泌の指標。5を超えていればまずまず。10を超えるとインスリン抵抗性を疑う。検査手法によりヒトインスリンとインスリンアナログを区別して測るものと区別して測るものがある。
・中年以降でGAD抗体陽性でCPR低下あればSPIDDMか。
cf)入院もインスリンもできない時は、グリメピリド0.5~1.0/日かグリクラシド20-40mg/日、週1回のGLP1作働薬のビデュリオン、トルリシティ。
cf)スターシスとグラクティブの併用コメント:HbA1cが○○%とコントロールが不良であり、食後血糖も高いため低血糖の危険性は少ないと判断し投与しました。
cf)DPP4阻害薬別の併用可能な薬剤
・エクア:SU,TZD,BG,αGI,グリニド,インスリン
・ジャヌビア、グラクティブ:SU,TZD,BG,αGI,インスリン
・ネシーナ、スイニー:SU,TZD,BG,αGI,
・トラゼンタ:なし
・テネリア:SU,TZD
cf)65歳以上のHbA1c目標値:
合併症予防のためには7.0未満が目標であるが、以下の条件なら目標値を上げても低血糖のrisk-benefitの観点から許容される。
・カテゴリーI(認知機能正常かつADL自立)
 薬剤(*)使用なし→ 7.0%未満  
 薬剤使用あり:
 65歳以上75歳未満→ 7.5%未満(下限6.5%)
 75歳以上→ 8.0%未満(下限7.0%)
・カテゴリーII(軽度認知障害~軽度認知症または手段的ADL低下、基本的ADL自立)
 薬剤使用なし→ 7.0%未満  
 薬剤使用あり→ 8.0%未満(下限7.0%)
・カテゴリーIII(中等度以上の認知症または基本的ADL低下または多くの併存疾患や機能障害)
 薬剤使用なし→ 8.0%未満  
 薬剤使用あり→ 8.5%未満(下限7.5%)
(*)重症低血糖が危惧される薬剤(例:インスリン、SU薬、グリニド薬など)
 ∴要するに、インスリン、SU薬、グリニド薬を追加処方した時点で目標HbA1cが0.5%緩くなるということ!!
cf)神経障害:
・自律神経:CVR-R(安静時)が2.0%を切っていたら(+)と記載。
・末梢神経障害:①問診にて自覚症状がある(両側性でしびれ、疼痛、異常感覚のうち2つ以上認める)、②両側アキレス腱反射の低下あるいは消失(膝立位で判定)、③両側内顆振動覚の低下(10秒以下)のうち2つ以上満たせば(+)と記載する。

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